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気管支喘息

気管支喘息とは

気管支喘息とは気管支喘息は、気管支が何らかの刺激を受けたり狭くなったりすることで慢性的に炎症を起こし、呼吸困難、咳、喘鳴(ゼーゼーという呼吸音)などの症状が現れる病気です。
気管支喘息の症状は夜間や早朝に現れやすく、安静にしていれば自然に改善する場合や、治療により改善する場合があります。

アトピー性喘息

30分程度という短時間で起こる即時型アレルギー反応が原因で起こる喘息です。
ダニや埃、カビ、花粉などのアレルゲン(抗原)が鼻や口から吸い込まれて体内に入ると、IgE抗体が反応して喘息を起こします。アレルゲンの特定が可能なため、予防ができます。

非アトピー型喘息

アレルゲンが特定できないため、IgE抗体も検出できず、即時型アレルギーとは違うメカニズムで炎症が起こり発症すると考えられています。
アレルゲンが特定できないため、発作が起こる状況に注意する必要があります。


気管支喘息の症状

気管支喘息には、咳、痰、息切れ、喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーという呼吸音)などさまざまな症状があります。最近では、「咳喘息」と呼ばれる咳だけの喘息も増えています。
また、胸痛や喉の不快感なども喘息の症状です。

喘息症状の起きやすい
タイミング

  • 夜から早朝の時間帯
  • 季節の変わり目や気温の変化が激しい時
  • 天気が悪い時や、不安定な時
  • 疲れている時
  • 風邪をひいている時
  • 発作を誘発する刺激にさらされた時
    (タバコの煙、線香の煙、強い匂いなど)

気管支喘息の検査

肺機能検査

肺機能検査では、肺活量と1秒率を測定します。1秒率とは呼吸機能検査項目の1つであり、息を吸うときと吐くときの最初の1秒間の空気量の比率のことです。
1秒率が70%以上であれば正常とされ、喘息発作時には低下します。

気道可逆性試験

気道可逆性検査とは、気管支拡張薬(短時間作用型β2刺激薬)を吸入し、15~30分後に肺機能検査を行い、気管支喘息の有無を判定する検査です。診断や治療経過のモニタリングを目的として行われます。気管支喘息の場合、発作がなくても気管支拡張薬を吸入すると肺機能が改善することがあります。

ピークフロー

ピークフローとは、ご自宅で簡単に使えるピークフローメーターという肺機能検査機器を使って、息を強く吐き出した時の空気の流れの速さ(L/分)を測定する検査です。

血液検査

血液検査血液検査は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を特定し、アレルギーに関連するIgEと呼ばれるタンパク質と好酸球と呼ばれる細胞型の増加を確認するために行われます。

喀痰検査

喀痰検査は、アレルギーに関連する物質の特定や、喀痰中に含まれる好酸球の増加を調べるために実施されます。


気管支喘息の治療法

気管支喘息の治療は、狭くなった気管支を広げる気管支拡張薬(長時間作用型β2刺激薬やテオフィリン製剤)と、アレルギーによる気管支の炎症を和らげる吸入ステロイド薬や抗アレルギー薬を組み合わせて行うのが基本です。
治療により症状が改善した場合は、2~3ヶ月間症状が安定していることを確認してから、薬の減量を検討します。自己判断で薬を中止することは避けてください。

喘息の薬について

気管支拡張剤

テオフィリン製剤の主な副作用としては、動悸、手の震え、不整脈、吐き気などが挙げられます。β刺激薬の主な副作用には、動悸や手の震えなどがあります。

ステロイド剤

ステロイドを経口または点滴で長期間服用すると、感染症、胃潰瘍、骨粗鬆症、糖尿病、高脂血症、不眠症、顔面浮腫などの副作用が現れることがあります。吸入薬として使用する場合は、吸入後にうがいをすると、口内炎や嗄声などの副作用を軽減できます。

抗アレルギー薬

主に症状が軽い患者様に使用します。抗アレルギー薬にはさまざまな種類がありますが、吸入ステロイド剤と比較すると効果は劣ります。

抗体療法(注射剤)

主に、定期的な治療だけでは症状の改善が困難な、重症患者様に用いる療法です。
血液検査を行い、患者様に最適な注射薬を選択しますが、治療費が高額になることもありますので、治療開始時には費用なども含め詳しくご説明します。


運動性誘発喘息とは

運動性誘発喘息とは運動によって起こる発作を、運動誘発性喘息と言います。
このタイプの発作は、運動を開始して数分後に起こり、運動を止めて約30分後に回復することが一般的です。
運動誘発性喘息は、運動の種類、時間、気温、湿度などによって異なりますが、気道が過敏になっている時、つまり喘息がうまくコントロールされていない時に起こりやすくなります。
反対に、日常的に喘息をコントロールできれば、運動誘発性喘息は避けられます。
運動誘発性喘息を起こしやすいスポーツは、マラソン、サッカー、ラグビーなど、屋外(冬でも)で激しい運動を伴い、持久力を必要とするスポーツになります。
一方、運動誘発性喘息を起こしにくいスポーツは、屋内(夏でも)で瞬間的な運動を伴うスポーツ、例えば水泳や剣道などです。


アスピリン喘息

アスピリンをはじめ、多くの鎮痛剤によって誘発される喘息が「アスピリン喘息」です。
喘息発作の前に鼻水や結膜充血が起こることがあるため、即時型アレルギーに似ていますが、IgE抗体価が低いため、アレルギーとは異なるメカニズムで起こると考えられています。
時には意識消失や死亡を伴う重篤な発作に発展することもあります。
成人喘息の約10%を占めるといわれ、男性よりも女性に多く、20~50代に多く発症します。
経口薬や注射だけでなく、座薬や貼付薬でも発作が誘発される点にご注意ください。