診療時間
9:00~12:00
13:30~17:00
17:30~19:30

▲第1、第5土曜日は休診
休診日:日曜、祝日
※診療状況により受付時間を繰り上げて終了することがございます。
※臨時休診になる場合もございます。お知らせをご覧ください。

TOPへ

腹痛

お腹のどこが痛みますか?

腹痛腹痛は、痛みを感じる場所によって疑われる病気をいくつかに絞り込むことができます。以下は最も一般的な病気です。腹痛を感じたら、お早めに当院へご相談ください。

上腹部の腹痛

  • 膵炎(膵臓の炎症)
  • 胃食道逆流症(逆流性食道炎)
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
  • 胆嚢炎、胆石症

中腹部の腹痛

  • 炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)
  • 小腸の病気(腸重積など)
  • 大腸ポリープ、大腸がん
  • 過敏性腸症候群

下腹部の腹痛

  • 胃腸炎や食中毒
  • 鼠径ヘルニアや疝痛
  • 膀胱炎や尿路感染症
  • 子宮筋腫や卵巣嚢腫

左下腹部の腹痛

  • 腎臓結石 尿路結石
  • 大腸の病気(憩室炎や大腸がんなど)
  • 過敏性腸症候群
    (左下腹部が痛みの主な原因となっていることがある)

右下腹部の腹痛

  • 腎臓結石 
  • 尿路結石
  • 虫垂炎(盲腸)
  • 腸重積
  • 腸間膜リンパ節炎

緊急度の高い腹痛とは?

緊急度の高い腹痛とは、次のような特徴を持つ腹痛のことです。お心当たりのある場合は、お早めに当院へご相談ください。

突然の発症 激しい痛みを伴う腹痛が突然起こります
激痛 非常に強く、耐えられないほどの痛みを感じます
持続する痛み 長期間、緩和されることなく痛みが持続します
重篤な病気の徴候 体温上昇、悪寒、発汗、意識変容、動悸、呼吸困難などの全身疾患の徴候が見られることがあります
腹部硬直や腹膜刺激症状 腹部が硬直したり、圧痛があったり、腹部に触れるだけで激痛が走ることがあります

緊急度の高い腹痛の原因

腸閉塞 腸の通路が阻害され、食物や便の通過が妨げられた状態です
腹部大動脈瘤破裂 腹部大動脈が拡張して破裂することで腹痛が起こります
急性虫垂炎 虫垂の炎症や感染によって痛みが生じます
腸捻転 腸の一部がねじれ、血流が停止した状態です
内臓穿孔 胃や腸などの内臓の壁が裂けることによって起こります

腹痛の原因

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸粘膜に炎症が起こると、粘膜下層まで深く損傷し、胸焼けや吐き気、みぞおち周辺の痛みなどの症状が現れます。出血や黒色便排出、吐血が起こることもあります。

逆流性食道炎

逆流性食道炎胃の内容物が食道に逆流して炎症を起こし、みぞおちの痛み、胸焼け、げっぷなどの症状が現れます。

急性虫垂炎(盲腸)

虫垂に便などが入り込むことによって起こる虫垂の炎症です。発熱を伴う右下腹部の痛みが特徴です。
お子様や妊娠中の方では、みぞおち周辺の痛みから始まり、時間の経過とともに痛みが移動し、最終的には右下腹部の痛みになります。悪化すると虫垂が破裂して腹膜炎に至るおそれもあります。

急性膵炎

過度の飲酒、胆石、脂質異常症などが原因で膵臓が急激に炎症を起こす病気です。上腹部や背中の激しい痛みなどが代表的な症状です。
多くの場合、姿勢を保つのが困難なほどの激痛で、膝を胸の位置で抱えて丸まった姿勢で横になると痛みが多少和らぎます(胸膝位)。
治療せずに放置して重症化した場合、50%が命を落とすほどの危険な病気です。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、腹痛を伴う下痢や便秘、または下痢と便秘を交互に繰り返す症状が腹痛と共に続き、排便により症状が軽減するという状態が3ヶ月以上続く病気です。
検査でも腸に炎症や潰瘍などの器質的異常が認められないことが特徴です。大腸の運動機能や感覚機能の障害によって起こると考えられています。

感染性胃腸炎(ノロウイルス、カンピロバクターなど)

感染性胃腸炎とは、ノロウイルスなどのウイルスや、カンピロバクター、サルモネラ菌などの細菌による感染症によって引き起こされる胃腸炎です。
症状としては、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などがあります。

胃腸炎

大腸憩室炎

大腸の壁の薄い部分が小さな袋状に外側に突出したものを大腸憩室と言います。
大腸粘膜を滋養する血管が、腸の筋層を貫通して外から入り込む場所に、大腸憩室ができやすいとされています。
この部分に便がたまることで炎症が起こり、腹痛や発熱を起こすことがあります。

膀胱炎

腎臓から送られてきた尿を一時的に貯めておく膀胱に、細菌の感染が増殖することによって炎症が起こります。
症状としては、腹痛、排尿時の痛み、頻尿、尿意切迫感(突然、我慢できないほどの尿意に襲われる)などがあります。

尿路結石

カルシウム、リン酸、シュウ酸、尿酸などが固まって尿路結石が形成されます。
結石が詰まると、脇腹から背中にかけて痛みが生じます。痛みは強く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。


腹痛の検査

血液検査

血液検査は、体内に感染症などの炎症反応があるかどうかを調べるために行われます。
炎症があれば、感染による痛みの可能性が疑われます。尿管結石などが疑われる場合は腎機能が悪化していないか、胆石や胆嚢炎が疑われる場合は肝機能が低下していないかを調べます。強い腹痛がある場合、血液検査で異常が見つかることがほとんどです。腹痛がある場合、あまりご本人が心配されていなくても、採血をおすすめすることがあります。採血によって腹痛の原因がわかる場合もあります。

尿検査

尿管結石症など、尿路や腎尿管膀胱系に痛みがある場合、尿中に赤血球や白血球が検出されることがあります。尿検査は泌尿器科疾患にとって非常に重要な検査です。尿管結石などの泌尿器科疾患が疑われる場合は尿検査が必要になります。

X線検査

腸の詰まり、過剰なガスや便の蓄積、尿管結石などを調べます。X線検査は、放射線被曝が少なく短時間で終了する簡単な検査で、かつ多くの情報が得られる有用な検査です。

超音波検査

ゼリーを体に塗り、機械を当て観察する体に負担の少ない検査です。大動脈の瘤、大動脈破裂、尿管結石、腎臓の腫れ、胆石の詰まり、胆嚢の炎症などを調べることができます。
また、超音波検査技師の技量によっては、虫垂炎(盲腸)かどうかもわかります。
超音波検査は無害で簡単な検査であり、腹痛の原因を調べるのに非常に有用です。

CT検査

CT検査 X線検査や超音波検査を行っても腹痛の原因が特定できない場合、CT検査を行っておおよその原因を特定することができます。ただし、CT検査は放射線量が高いためすぐには行わず、できるだけ優しい検査から始めます。CT検査では、胆石や尿管結石、大動脈の異常も発見できます。造影剤を血管内に注入する造影CTでは、より詳細な診断が可能です。

CT検査